ACデルコやボッシュなどのメーカーに多く見られる液栓のないタイプのJIS形式バッテリー(B19L、D23Lなど)は密閉式ではありません。(倒すと液漏れします密閉されていないから)
日本車用JIS形式バッテリーには、もはや密閉式など存在しない※というのに自動車関係の雑誌やネット記事、用品メーカーや販売店でさえ誤解している現状がずっと続いている。
それの、何が問題かってのも別にどうって事もない話なんだけど、たとえば某老舗メーカーの充電器の取説には、
- 開放型(オープン)鉛バッテリー→通常の液入りバッテリー(液の補充ができる)
- 密閉型(シールド)鉛バッテリー→液入りのメンテナンスフリーバッテリー(液の補充ができない)
- ドライセルバッテリー→特殊用途に使用されるバッテリー
というように誤った情報が書かれているんです。
正しくは、
- 開放→通常の液入りバッテリー、基本的に液の補充が出来るけど出来ないのもある、倒したら液こぼれる、メンテナンスフリーもある
- 密閉→AGM、ドライセル、VRLA、制御弁式などと呼ばれる、倒しても液こぼれない、基本的にメンテナンスフリーというか液の補充が出来ない
どうやら事の始まりは、大昔、自動車用バッテリーと言えば開放式しかなく頻繁な液補充メンテナンスが必要だった時代に、どこかのメーカーが密閉式をメンテナンスフリーだぜと売り出したことのようだ。それからずーーーーーーーっと液口栓ない=密閉式と誤解され続けている。
どうでも良いのにどうでも良くない、なんかモヤモヤします笑
そういや最近はアイドリングストップ用バッテリーの規格が出来たらしいですね。ハイブリッド用VRLAも増えてきたことだし、そろそろJIS D5301の改訂でしょうか。
※JIS D5301 2006から密閉式(VRLA、AGM、シールド、ドライ、制御弁式)除外
https://www.jisc.go.jp/