BOSS GT-1000のAIRDアンプ使用感など

5.0

以前はラックマウントに真空管プリアンプ、パワーアンプ、マルチエフェクターと組んで計30kg近くをヒーヒー言いながら持ち運んでライブしてたけど、ラック沼から解脱してからはBOSSのマルチGT-100+どこの現場にもあるJC-120という組み合わせに落ち着いていた。

そのきっかけは、リハ中にMarshallの真空管プリアンプが壊れてしまいやむを得ずマルチエフェクターとして使っていたGT-PROに入っているMarshallモデリングのプリアンプを使ってハッとしたことだ。
「あれ?本家より良くね?」抜けが良くて一瞬にしてデジタルな歪みに対する偏見が消えた目から鱗。
多少ウソくさいというかわざとらしいところもあったけど、アンサンブルに混ざってしまえば気にならない。
それに本番前に疲れるとかバカなんじゃね?っと薄々思っていたところもあったし。

懐かしい機材

GT-1000の発売

ラック関係の機材を全部売り払って購入したGT-100はとても気に入っていて、もうずっとこれで良いや壊れたら買い直そうとまで思っていたんだけど、GT-1000発売のウワサが耳に入る。
型番が一桁違うなんて、よっぽど自信があるんだなと即予約して入手したんだけど、いつものようにスタジオでJC-120のRETURNに突っ込むと何か違う。

いつものBOSS GTシリーズじゃない音がする。

アンプのモデリングが違うんで一概には言えないが、JC特有のパリッと言うかカリッと言うか、なんとも好きじゃない周波数がやたらと出てきて気になって仕方が無い。

ギター関係の雑誌や楽器屋さんの記事などでは相変わらずJC-120との相性は良しとされているみたいで、俺の耳がどうにかなってしまったんじゃないかと思った。
実際どうにかなってるのかもわからんけどな!

セオリー通りOUTPUT SELECTはJC-120 RETURN

GT-100の時は許容レベルだったのになぜこんなことに。
っていうかBOSSよ5150のモデリングを返してくれ!

もしかするとGT-100のほうが良かったんじゃ?

いや、それだけは断じて認められん・・・!

もしかするとAIRD OUTPUT SELECTがアレなんじゃないか?という仮説に基づいて、可能な限りOUTPUT SELECTの影響を排除するべくAIRD OutputをRECORDING、SPはOFFにしてJC-120のRETURNに突っ込んでみたところ劇的な変化があった。

コレよコレコレ!

AIRD OUTPUT SELECT RECORDING
Speaker Simulator OFF

GT-100までは現場の事情でアンプが変わってもOUTPUT SELECTでザックリと補正できて非常に便利だったんだけど、GT-1000ではちょっと勝手が違うみたいだ。
YouTubeなんか見てると皆GT-1000とJC-120でいい音出てたりするんだよね。マイク通すと違うのかな?
俺にはムリなようなんでJC-120でどうにかするのは諦めてペダルタイプのパワーアンプ買って1960をドライブするよう方針転換しました。
44Wだけど十分すぎる音量でマジおすすめ

electro-harmonix 44MAGNUM

X-MODEとBRIT STACKサイコー!

ようやくGT-1000を使い倒す環境が整いスタジオに引きこもったんだけど、X-MODEのゲインを上げても音の芯が無くならない感じがとても気に入っている。ギター本体のボリュームを絞ると”使えるクランチ”も出せて、加えてEQの効きが良いのでとてもオールマイティー。
BRIGHT STACKも非常に優秀で、クランチにセッティングしてフロントピックアップでカッティングなんかすると心地よい。

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GT-1000は優秀なプリアンプ

GTシリーズの後継と思って手を出すと戸惑うユーザーがいるかも知れない。

それほどまでに生々しくアンプを弾いてる感がGT-1000にはあると感じたし、実際のギターアンプがそうであるように皆クセが強く、ある程度使いこなせるまでは振り回されたと思う。

少なくとも、これまでのGTシリーズのように余ったJC-120に甘んじていたサイドギタリストが行き着くフロアマルチではなくなったと思う。すげえ偏見だけど。

実は知人のKemperを試した事があるんだけど、いまひとつピンと来なかったんだよな。端的に言うとKemperには人付き合い苦手な天才と関わる面倒くささみたいのがあったね。

購入から3年間使い倒した感想を追記

正直とても気に入っていてデスクで作業する用にGT-1000COREも欲しい位なんだが、ディレイは5つも要らんので代わりにアンプモデルを増やして欲しいな。性能の無駄遣いすぎるだろ。

そして安定のJC-120RETURNぶっ込みに落ち着いた。EQも無駄に4つあるので多少のことならどうとでもなる。
最近お気に入りのアンプモデルはレクチ!いいわあコレ!ズンズン来るの好きじゃないので思い切ってBASSを絞ってみると最高に丁度良い。

あと、ライン出力時のサウンドがかなり良いので、現場のアンプが気に入らないのならアンプを使わない選択肢も大いにアリというか、むしろ良いまである。

GT-1000、こいつはおすすめ。

行き詰まっている人へのヒント

こんなサイトにまでたどり着く人の中には迷える子羊の方もいらっしゃるのかもしれん。役にたつか知らんけど自分なりのヒント的なモノを書き残そう。

  • 家でヘッドフォンで音作りするならSONYの赤いヤツは止めておけスタジオや本番で思ってたんと違う確率高し
  • ライン出力時のマイクのシミュはデフォ?のDYN57(SM57)よりDYN421(MD421)のほうが好み(特に歪み系のサウンド)だったので、ラインの音にしっくり来ない人は試してみる価値ありまくり
  • ライン派なら一度はIRを試せ
  • アホみたいな話だけど、家でのヘッドホンを使用しての音作りにJC-120のIRを使って、スタジオやライブでJC-120RETURN差しってのは実用性あった
  • AIRD OUTPUT SELECTは役にたつけどクセ強し ライン時以外は切ってみるのもアリ
  • EQはどんどん使え パラメトリックで大まかに修正してグライコで仕上げるなんて使い方をしても音痩せしない たくさんあるから遠慮すんな
  • 楽器との相性もあるだろうけど思いのほかしっかりとローが出るから要らんローは削れ
  • グローバルEQは神 どんどん頼れ

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