充電器による充電の必要性

車上充電では完全には充電されない

GSユアサ Info-Mate vol.44という業界紙に掲載されたGSユアサによる実験の記事によれば、バッテリー上がり時に救援車等によるジャンプスタートの後、車上充電(走行充電)では70%程度しか回復しなかったという事であった。意外と充電されないという事に正直驚いたわけだが。

試験条件

  1. 新品バッテリーを完全放電させエンジン始動不可の状態にする。
  2. ジャンプスタート後に走行し車上充電を開始。
    電気負荷:なし
    走行時間:1時間
    テスト実施日数:3日間(3サイクル)
  3. 充放電収支の積算と車上充電の試験後にバッテリーの残存容量を確認。

試験結果

1日目(1サイクル目)に約70%程度まで回復、それ以降はほとんど充電されず。
充電制御車・非充電制御車とも同様の結果となった。

試験結果に思うこと

自動車用バッテリーの最適な補充電方法の考察でも長々としょうもない事を書いてるが、この試験の結果から放電バッテリーはオルタネーターの出力電圧(13.5~14.5V程度)では満充電になりにくい事を裏付ける。
たった1度放電しただけのバッテリーでこのような状態となるのだから、使用過程にあるバッテリーであればもっと劣化・悪化している事だろう。

ジャンプスタートと車上充電(走行充電)は応急処置と考え、クルマの使用に支障がなくても早めに充電器による補充電をしたほうが良いね。

コメント

  1. […] 考えて見れば、走行充電(ユアサによる実験の記事も是非読んでね)で満充電とならないからこそ充電器で補充電しようというのに、満充電にする能力の無い充電器で補充電する意義と […]

  2. タンスの角 より:

    古い記事に恐縮ですが、ユアサの実験での「70%」がどのような計測方法なのかは知りませんが
    この実験のツッコみどころと申しますか疑問なのですが、実験結果からの推奨通り
    補充電でその70%を上回る値(100はなくとも例えば90%とか)まで回復させたとします。
    その状態で通常走行(使用環境の設定はプロに任せるとして^^;)で90%をどの程度維持できて
    70%まで低下するとしてどのくらいの期間でそうなるのか・・・。

    そのあたりがユーザーにとっては一番必要な情報なのではないでしょうか?
    補充電を全くしないより「個人の感覚的な間隔(笑)」でも十分だとは思いますが
    メーカーならそこまで実験して欲しかったとも感じました。

    • K より:

      コメントありがとうございます
      ジメッとした空気に寝苦しくこんな時間に起きてしまいました。

      元ネタのユアサの実験の主旨は「バッテリー上がりから車上充電でどの程度回復するのか」という点にだけ焦点をあてたものですが、普段、クルマを使用しているだけでは満充電には至らないという実感と合致することから参考にしました。
      実験記事の中でもやはり充電器で充電した方が良いとの事ではあったのですが、深くは言及されておらず、その理由は恐らく各メーカーが交換目安としている2~3年の期間であれば70%程度の充電状態で全う出来るという事なのだと思います。

      私が試した範囲では、偏執的な充電により満充電にしても早期に充電状態は80%前後にまで低下して維持します。
      ではなぜ私は折々に満充電にするのか?という所ですが、活性が違うとでも言いますか使いっぱなしの物とは明らかに電気の入り方が異なるんです。補充電により寿命がどれだけ延びるのかという検証はしていませんが、健康寿命の延長には少なからず影響があると信じています。

タイトルとURLをコピーしました